バスク地方で飲むシードルは個性的な味わいだ。
日本のスーパーなどで売られている、いわゆる熟した林檎の甘い蜜のような味わいは全く感じられない。
最初飲んだ時はコレは正解なのか??と途惑った。
酸味が強く、甘さは無く、濁っている、、、独特な味だ、、、言ってみれば激しめのナチュールワインのようなちょっと酸化したような、、、
何度か飲んで行くうちにだんだんと味わいに慣れて来て、こうゆうものなんだなぁ。。と思えて来る。
ピンチョスの最初の形と言われるヒルダは、青唐辛子の酢漬けとアンチョビとオリーブで作るがコレとはすこぶる合うのだ。それから鰯の酢漬けにも。お肉をさっぱりと食べたい時にも。
ちなみに、シードルはスペイン語でSIDRAシドラ、バスク語でSAGARDOAサガルドアと言う。
シドラはバルに行けば大概は置いてある。が、時間があればシドレリアへ行ってみて貰いたい。瓶詰め前の樽出しシードルと合わせたお料理が頂けるシードル専門レストランだ。


フランスバスクとスペインバスクに74軒ほど点在しているが、サンセバスチャンのあるギプスコア県が一番多い。中でもAstigarragaアスティガラガ地区には10数軒のシドレリアがある。
サンセバスチャンの辺りだと、シドレリアの開いている時期は決まっていて1月20日のサンセバスチャンの日からセマナ・サンタ(イースター、キリスト復活祭)の間までが通例だが、今では1年中開いているお店もある。
元々は新酒のシドラの味を見る為に、地元の飲食店や買い付け業社がその年の出来栄えを試しにセラーに集まり、大樽から直接試飲をして、今年はうちは1番の樽、うちは5番の樽が良い、といった具合にをその年のシドラを買い付けるという方法で販売されていた。
その際に、シドラの生産者は地元のお料理でもてなす、といった風習が今では誰でも通えるシドレリアになって行ったようだ。
シドレリアではシドラの飲み放題とお食事コースのセットがオススメ。
シドラの大樽はひんやりと湿った空間にある。
お食事をする所とシドラの大樽が置いてある場所が別々になっているお店もあり、一緒の所もある。
テーブルに着くと円柱型の薄いガラスのコップのような形をしたグラスが置かれ、『チョーッチ!!』という大きな掛け声がかかると即座にグラスを持って席を立ち、シドラの大樽の前へ整列する。樽の栓を抜く係である鍵の門番が、樽の高い位置にある栓を外すと勢いよくジョーっとシドラが弧を描く様に飛び出して来る!!一列に並んだ人たちは順々に、溢れ出すシドラを溢すまいかと片手に持ったグラスへ受け止めて行くのだが、これがなかなか上手くいかず難しい、、、飛び出して来るシドラを下の方から受け取って上にずらして入れて行くのだが最初はビッチョビチョになってしまう、、、そして並んでいる人々は大縄跳びを飛ぶが如く止まらずに次々と入れ替わり注いで行かなくてはならない。まぁ慌ただしい、、が、すこぶる面白い。

注いだシドラはその場で飲み干してしまい、残ったら捨てて席には持ち帰らないのが粋なようだ。
テーブル席ではボトルのシドラを別途頼むと良い。
注ぎ口にはシドラがドボっと出ないようにエスカンシアと言う器具がはめられており、上の方からグラスへ注ぐのだが、まるで樽から注がれたようなクリスピーなシュワシュワ感が味わえる。

席に戻り食事をしていると、また大きな声で『チョーッチ!!』と聞こえて来る!!
どれどれ、次は何番の樽かな?
と、この繰り返しを楽しむのがシドレリアの醍醐味!!
シドレリアではメニューがおおよそ決まっており、代表的なものでは 塩ダラのオムレツやピぺラーダ(塩ダラとピーマンやトマト、玉ねぎ、ニンニクをオリーブオイルでソテーした料理) 、骨付き牛肉の炭火焼き、花梨のジャムが添えられたケソ・イディアサバル(バスクを代表する羊のチーズ)と胡桃。などを頂きながらシドラを大いに楽しむ。
是非ともこの『チョーッチ!!』を体験してみて欲しい!!
そして個性的なバスク産のシドラも一度は味わってみて頂きたい。
バカラオのトルティージャ
ピペラーダ
チュレトン
ケソ・イディアサバル
こちらPETRITEGIは一年中営業しているので旅行客でも行きやすいシドレリア
サンセバスチャンから5キロ ホームページからネット予約もできます。
20115 Astigarraga , Gipuzkoa 電話番号 +34 943 457 188 https://www.petritegi.com/en/petritegi